目標達成のシナリオ(2002.1/2006.3/2018.8改訂
1,計画
現在の目標は表−1のエネルギー起源CO2を2030年度に9.27億トンにしようというもの。
 2016年度の実績は右側にあります。同じ2013年度実績で、算定内訳が変わっているためよく分かりませんが、前の算定内訳の状況だと産業以外はけっこう厳しい目標になっています。

  表−1 2030年度の排出量の目安  単位百万トンCO2/年
  2030年度 2005年度実績 2013年度実績 最近の実績数値
2013年度 2016年度
エネルギー起源CO2 927 1,219 1,235 1,235 1,128
 各部門 産業 401 457 429 332 299
業務その他 168 239 279 103 60
家庭 122 180 201 民生 60 民生 56
運輸 163 240 225 215 207
エネルギー転換 73 104 101 526 507
日本の約束草案(2020年以降の新たな温室効果ガス排出削減目標)から一部加工
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/2020.html 
 2,以前の計画例  平成17年4月の見直し計画
 2005年4月に見直しされ閣議決定された政府の京都議定書目標達成計画が表−2に示されます。温室効果ガスの削減計画として、エネルギー起源CO2は1056百万トン、非エネルギー起源CO2は70万トン、メタン等CO2換算で105百万トン合計で1237百万トンに抑えるとしています。エネルギー起源CO2の2002年排出と1990年排出を比較をすると12%増えています。目標は6%削減ですので、どこにがんばってもらうかということになりますが、森林吸収源で48百万トン削減、京都メカニズムによる海外での排出削減事業で20百万トン削減と合わせて6%になります。当時の森林のCO2吸収量は88百万トン程度*1ですので、なかなか大変そうでした。
表−2 日本の各部門二酸化炭素排出量(実績と目標) 単位百万トン/年
区分 1990年 2002年 2002/1990 前大綱の目標 新大綱 目標/2002
産業部門 476 468 0.98 462 435 0.93
民生部門 家庭部門 129 166 1.29 260 137 0.83
業務その他部門 144 197 1.37 165 0.84
運輸部門 217 261 1.20 250 250 0.96
エネルギー転換部門 82 82 1.00 推定 73 69 0.84
小計 1048 1174 1.12 1045 1056 0.90
地球温暖化対策推進 新大綱17/4/28閣議決定より

*1 国土環境株式会社HPから計算−http://www.metocean.co.jp/new/inet/vol11/co21.htm