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1,はじめに リスボンの街は大西洋に注ぎ込むテージョ川を10km遡った北岸の港湾都市で、「七つの丘の都」と呼ばれる。これらの坂を上り下りする市電とケーブルカーが名物。人口は56万人であるが、周辺もあわせたリスボン都市圏の人口は260万人に及ぶ。ヨーロッパ大陸最西端のロカ岬も近くにある。 古代からフェニキア人(カルタゴ人)などにより港として利用されてきたが、15世紀はじめには大航海時代の幕開けとともに、世界貿易の中心都市となって35万人の人口を有し、当時の世界最大級の都市となった。ヴァスコ・ダ・ガマは1497年7月8日にリスボン港を出港し、4ヶ月後喜望峰を発見、その後インドのカリカットに到着して帰還した。
テージョ川はスペイン中央部から流れ出し、古都のアランフェス、トレドなどを通ってポルトガルに入ってくる全長千キロのイベリア半島で最長の川。リスボン上流20kmくらいのところで湾のように広がって幅15kmくらいになる。街の中心部を過ぎたところからまたすぼまって幅2kmくらいに。 リスボンの街はテージョ川北側の丘に広がっているので遊覧船に乗れば写真が撮れると考え探したところ、フェリー乗り場から遊覧船が出ていることがわかった。リスボン滞在の午後は自由時間であったので、ガイドに調べてもらったところ午後に出るとのこと。英語が通じないので、スペイン語圏に堪能な添乗員にタクシー運転手に見せるメモを書いてもらい、昼ご飯もそこそこに、指定のフェリー乗り場に。不思議なことに一日一便しかない。リスボンは大型客船が頻繁に訪れるような観光地ではないようである。人気のない待合室で待っていたら次第に人が増え、百人以上とほぼ満員になったが、東洋系は自分一人であった。遊覧は、はじめに川を東に遡り、万博公園とヴァスコ・ダ・ガマ橋まで行って戻り、次に街の西端のベレン地区までいってまた乗り場に戻ってくるもの。
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中心部東端では1998年に万国博が開かれた。テージョ川から遠く見るだけであったが、水族館、国際会議場、ショッピングセンター、展望台などがある国際公園になり、川沿いには眺望がいいロープウエイが走っている。 6,ヴァスコ・ダ・ガマ橋 国際公園から対岸を結ぶ17kmの橋。水深が深くないのか、橋は多数の橋脚の上にある。万国博直前の1998年に開通し、欧州一の長さである。細長過ぎて川からはとても全体の写真が撮れないが、翌朝、橋を渡った時、大きく右にカーブしている橋を渡りだしてすぐカメラに収めることができた。運良く右側の座席であった。
ホテルの近くに地下鉄の駅があり、一度利用して豪華さに驚いた。ホームが3階分くらいの吹き抜けで、改札口も広く、モニュメントをつるすなどしていた。オライアスという支線駅であるが、最小の空間で人が溢れ、我慢している日本の公共駅がみすぼらしくみえる。 |