逆転の思想−182        目次
              水道公論2018年9月号


 シェアービジネスの展開
 住んでいる集合住宅団地は戸数の3割程度の駐車スペースがあるが、需要に足りず団地外の駐車場を最近減っては来ているが借りている。しかし駐車場を見ていると帰省や行楽シーズンの時でもあまり車が減っていない
 最近、使いたいときだけ借りるシェアービジネスが広がっているそうである。
 カーシェアとレンタカーとどう違うのだろうか。ネットで調べるといろいろあるが基本的に違うのはカーシェアは会費月千円程度の会員になる必要があること。また車を借りるときカーシェアは書類作成不要であることとある。カーシェアの会費は利用があった月は利用料に充当されるが、利用のない月はお金が無駄になる。
 また借りられる場所と車種がある。カーシェアは駐車場が多く、家の近くにある確率が高くなる。自分のところでも歩いて数分の所にあり、その会社では家から徒歩10分程度の所に4カ所も設置していて事業が急成長していることを示しているようである。ただし、駐車場が多くなる分利用できる車種は少なくなる。また、車の掃除は利用者がするため、きれいな状態であるとは限らないそうである。
 しかし家から近いことは相当のメリットがあると考える。通勤や毎日の買い物に使わない大都会暮らしでは、費用が大幅に安くなるので手軽に利用できれば普及が進むであろう。
 レンタカーとそれほど違うように見えないがカーシェアが伸びる要素として手軽に利用できることの他に自動車に対する感覚のことがあると思われる。昔は自動車を持つことが一つのステータスシンボルであったが今の若い世代は乗れれば良いという感覚である。
 団地の駐車場を見ると皆がカーシェアーした場合、需要のピークでも使えるとしても台数は今の1/3でも良さそうである。駐車場は意外と広い場所を取るので、台数が少なくてよくなったら、緑地など増やしてもっといい環境にできるのではないか。
 今後自動運転が実用化され無人で車が動くようになったら、タクシー事業と一緒になって気軽に利用できる安価な移動サービスを提供してくれると期待される。一方で、交通量が少し増えるとすぐ渋滞が発生する高速道路や幹線道路のことがあるので、大都市圏では利用はそれほど増えないと思われる。
寒い季節が長い欧州では大きくない街でも港にヨットやレジャーボートが夏でもびっしり並んでいて、どれくらい動いているのか気になるところである。
船は港に係留されるのでシェアービジネスに向いている一方、利用が寒くない時期に限られ、船底の清掃、海水に晒される機器の保守など固定費用が高いので利用料が相当高額になると思われるが、自分で管理する場合と較べると大きなメリットがありそうで今後どうなっていくだろうか。